2026/09/18 08:42

こんにちは。
愛媛県今治市、大島にある「海宿 千年松」です。

千年松について書いていると、どうしても料理や魚、宿のことを紹介する記事が多くなります。

でも、千年松という宿を知ってもらうためには、もっと何気ない日常のことも知ってもらいたい。

今回は、そんな「千年松の朝」のお話です。


朝、海を見る

千年松は、目の前が海です。

これは、私たちにとっては毎日のこと。

朝、仕事を始める。

外に出る。

そして、目の前に海がある。

特別なことをしているわけではありません。

ただ海がある。

それだけです。

でも、島で暮らしていると、この「ただ海がある」ということが、実はとても贅沢なことなのかもしれないと思うことがあります。


同じ海なのに、毎日違う

海は、毎日表情が違います。

晴れている日。

曇っている日。

風が強い日。

波が穏やかな日。

朝日が海を照らしている日もあれば、厚い雲に覆われている日もあります。

そして、潮の流れによっても景色が変わります。

来島海峡は、たくさんの船が行き交う海です。

朝から船が走っていることもあります。

そんな景色を眺めながら、

「今日は天気がいいな」

「今日は風が強いな」

「今日は海が穏やかだな」

そんなことを考えながら、一日が始まります。


島の朝は、意外と忙しい

「島暮らし」というと、

朝は海を眺めながらコーヒーを飲んで、

ゆっくりした時間を過ごしている。

そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。

もちろん、そんな時間もあります。

でも、旅館の朝は意外と忙しい。

お客様の朝食の準備。

食器の準備。

布団の片付け。

客室の清掃。

館内の掃除。

チェックアウトの準備。

やることはたくさんあります。

朝からスタッフが動き回っています。

「島暮らし=のんびり」

だけではありません。

むしろ、旅館の仕事をしていると、朝からしっかり体を動かします。


女将の朝食

千年松の朝食は、女将が作る手作り朝食です。

豪華なものを並べることだけが、いい朝食ではないと思っています。

朝起きて、

温かいものを食べる。

身体にやさしいものを食べる。

一日の始まりに、

「今日も一日頑張ろう」

と思ってもらえるような朝食。

そんな気持ちで作っています。

私たちが目指しているのは、

「体が喜ぶ朝食」

です。

旅館の夕食は、旅行の楽しみの一つ。

でも、朝食を食べて、

「なんだかホッとするな」

と思ってもらえることも、同じくらい大切だと思っています。


朝食の時間にも、千年松らしさがある

朝食を食べ終わったお客様が、

「おいしかったです」

と言ってくださる。

「昨日の魚、おいしかったです」

と話してくださる。

「今日はどこに行こうかな」

と相談される。

そんな何気ない会話があります。

ホテルのように、必要なことだけを済ませて終わるのではなく、

少し会話をする。

少し笑う。

少し大島の話をする。

そんな時間も、千年松らしさなのかもしれません。


お客様が帰った後の千年松

チェックアウトが終わると、今度は次のお客様を迎える準備です。

客室を掃除します。

布団を片付けます。

忘れ物がないか確認します。

館内を整えます。

次のお客様が気持ちよく過ごせるように、一つひとつ準備していきます。

表から見ると、

「海が見える宿」

ですが、

その裏側では、たくさんの人が動いています。

きれいな部屋がある。

おいしい料理がある。

気持ちよく過ごせる。

それは、誰かが毎日準備しているからです。


そして、魚が届く

旅館の一日で楽しみな時間の一つが、

魚が届く時間です。

その日に何が入るかは、毎回同じではありません。

「今日はこれが入ったよ」

と魚が届く。

その魚を見ながら、

「どう料理しようか」

と考える。

前回の記事でも書きましたが、千年松の料理には、こうした「その日の出会い」があります。

だから、魚が届くと少しワクワクします。

今日は何が入ったのか。

どんな状態なのか。

どう食べてもらうのが一番いいのか。

そんなことを考えます。


こうした日常から、商品も生まれています

オンラインショップの商品だけを見ていると、

「商品があって、それを販売している」

ように見えるかもしれません。

でも、実際にはそうではありません。

千年松の日常があります。

海があります。

魚があります。

料理があります。

島で暮らす人たちとのつながりがあります。

その中から、

「これを家でも食べてもらえたらいいな」

「千年松を知らない人にも、この味を知ってもらいたいな」

という気持ちが生まれて、商品につながっていきます。

だから、オンラインショップの商品も、

千年松の日常の延長線上にあるもの

だと思っています。


宿に来なくても、千年松を感じてもらいたい

本当なら、大島に来ていただきたい。

海を見てもらいたい。

来島海峡を行き交う船を見てもらいたい。

千年松で料理を食べてもらいたい。

島の空気を感じてもらいたい。

でも、すぐに旅行に行ける方ばかりではありません。

だからこそ、オンラインショップやこのブログを通して、

「千年松って、こんな場所なんだ」

と少しでも感じてもらえたらと思っています。

商品を買うことが、千年松を知るきっかけになってもいい。

ブログを読むことが、大島を知るきっかけになってもいい。

そして、いつか実際に大島へ来てもらえたら、もっと嬉しい。


観光では見えない「大島」を

旅行で大島を訪れると、

きれいな海。

しまなみ海道。

大島石。

瀬戸内の景色。

そんな観光地としての大島を見ることができます。

でも、島にはもちろん、

観光ではない日常があります。

朝、仕事に向かう人。

魚を獲る人。

農作業をする人。

買い物をする人。

学校へ向かう子どもたち。

そして、旅館で働く私たち。

そうした日常も、大島の一部です。

このブログでは、そんな「観光地ではない大島」も、少しずつお伝えしていきたいと思っています。


千年松の朝は、今日もいつも通り

今日も朝が来ました。

海があります。

船が走っています。

スタッフが仕事を始めています。

女将が朝食を作っています。

誰かが客室を掃除しています。

そして、今日もお客様をお迎えします。

特別なことをしているわけではありません。

でも、

この何気ない毎日こそが、千年松なのだと思います。

海のそばで暮らし、

海のそばで仕事をする。

地元の人とつながり、

地元の魚を食べてもらう。

そして、訪れてくれた人に、

「また来たい」

と思ってもらえる宿をつくる。

そんな毎日を、一日ずつ積み重ねています。

オンラインショップの商品も、この日常の中から生まれています。

次に商品を手に取っていただくとき、

「この商品は、こんな海のそばから届いているんだ」

と少しだけ想像してもらえたら嬉しいです。

今日も千年松は、海のそばで営業しています。

そしていつか大島に来られたときには、

ぜひ実際の海を見に来てください。

「ただいま」と言ってもらえる場所を、今日もここで守っています。