2026/09/13 09:28

こんにちは。
愛媛県今治市、大島にある「海宿 千年松」です。

オンラインショップを見てくださっている皆さまには、もしかすると、

「千年松って、どうしてそんな名前なんだろう?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、私たちの宿の名前、

「千年松」

についてのお話です。


「千年松」は、ただの旅館の名前ではありません

千年松という名前には、先代から受け継いできた想いがあります。

もともと先代が松の木を好きだったこと。

そして、この場所に根を張り、長い年月を生きてきた松の姿。

そこから「千年松」という名前が生まれました。

「千年」という言葉には、長い年月を表すだけではなく、

これからも長く、この場所にあり続けたい。

そんな願いも込められているように思います。

旅館は、人が変われば雰囲気も変わります。

時代が変われば、求められるものも変わります。

それでも、

「千年松らしさ」

だけは、次の世代へ残していきたい。

今、千年松を受け継いで仕事をしている私自身も、そんなことを考えるようになりました。


変わっていくもの、変わらないもの

千年松も、ずっと同じだったわけではありません。

時代とともに建物も変わってきました。

料理も変わってきました。

お客様の過ごし方も変わりました。

そして今では、インターネットで宿を予約することも、オンラインショップで商品を購入することも当たり前になりました。

昔と比べれば、旅館を取り巻く環境は大きく変わっています。

それでも、変わらないものがあります。

目の前の海。

来島海峡を行き交う船。

大島の風。

地元の魚。

そして、

人と人とのつながり。

これは、どれだけ時代が変わっても大切にしたいと思っています。


千年松は「実家」のような宿でありたい

私たちが宿を営むうえで大切にしているのが、

「ただいま」「おかえり」

という感覚です。

ホテルのように、完璧に整えられたサービスを提供することも大切です。

でも千年松は、それだけではない宿でありたいと思っています。

初めて来た方でも、

「なんだか落ち着くな」

「昔から知っている場所みたいだな」

そう感じてもらえるような場所。

そして、一度来てくださった方が、

「また来たよ」

と帰ってきてくれる場所。

そんな宿でありたいと思っています。

だから私たちは、千年松を単なる「宿泊施設」ではなく、

「ふるさと」のような場所

にしていきたいと考えています。


オンラインショップにも、千年松らしさを

では、そんな千年松がなぜオンラインショップをやっているのか。

それは、

大島に来られない方にも、千年松を感じてもらいたいからです。

本当なら宿に来ていただいて、

海を眺めて、

島の空気を感じて、

料理を食べて、

スタッフと話をして、

その時間そのものを楽しんでもらいたい。

でも、遠方にお住まいの方や、なかなか旅行に行く時間が取れない方もいらっしゃいます。

だからこそ、

「千年松の味を、少しでもご自宅で楽しんでもらえたら」

そんな思いで商品をお届けしています。


商品のひとつひとつに、場所があります

オンラインショップの商品を見ていると、画面の中には商品しかありません。

でも、その商品には必ず「場所」があります。

どこで生まれたのか。

誰が作っているのか。

どんな人が関わっているのか。

そして、なぜ千年松で取り扱っているのか。

例えば、千年松の商品には、私たちが大切にしている瀬戸内の味があります。

海のそばで暮らしているからこそ分かること。

地元の人とのつながりがあるからこそ出会えるもの。

旅館を営んでいるからこそ、お客様に食べてもらいたいと思えるもの。

そうしたものを、一つひとつ選んでいます。


「千年松」という名前に負けないように

私は今、千年松を次の世代へつないでいく立場になりました。

正直に言えば、旅館を続けていくことは簡単ではありません。

物価は上がります。

人件費も上がります。

働き方も変わります。

旅行の形も変わります。

これまで当たり前だったことが、当たり前ではなくなることもあります。

だからこそ、ただ昔のまま続けていけばいいとは思っていません。

新しいことにも挑戦していく。

オンラインショップもその一つです。

SNSもやります。

新しい商品も考えます。

お客様に喜んでもらえる体験も考えます。

でも、何でも新しくすればいいわけではありません。

残すべきものは残し、変えるべきものは変える。

それが、これからの千年松に必要なことだと思っています。


千年先まで続く宿に……なんて大げさかもしれません

「千年松」という名前だからといって、

本当に千年続く宿を目指しているのか。

と言われれば、そんな大きなことを言えるほど立派な宿ではありません。

ただ、

今日来てくださったお客様に喜んでもらう。

また来たいと思ってもらう。

商品を買ってくださった方に、

「これ、おいしかった」

と思ってもらう。

そして、その積み重ねを次の世代につないでいく。

まずは、それでいいのだと思います。

一日一日を積み重ねていった先に、

「気がつけば長く続いていた」

そんな宿になれたら嬉しいです。


千年松から、これからも

このブログでは、これからも千年松のことを少しずつ紹介していきます。

商品だけではなく、

大島のこと。

瀬戸内の魚のこと。

仕入れのこと。

料理のこと。

宿の裏側。

島で暮らす日常。

そして、千年松で働く人たちのこと。

普段は見えない「商品の向こう側」まで、できるだけ伝えていきたいと思っています。

オンラインショップで商品を手に取ったとき、

「これは千年松から届いたんだな」

と思ってもらえたら嬉しいです。

そしていつか大島に来ることがあれば、

ぜひ千年松にも立ち寄ってください。

そのときは、

「おかえりなさい」

とお迎えできるように。

これからも、この場所で千年松を続けていきます。